Dentalism No.21
16/36

第二大臼歯の未萌出、異常萌出は咬み合わせの悪さも影響しているか。 一般的に、第二大臼歯(12歳臼歯)は10〜12歳で萌出すると言われているが、近年、18〜19歳の年齢層においてさえも、第二大臼歯の未萌出や半萌出が報告されている。しかしその理由については明らかにされていなかった。そんな中、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科予防歯科学分野の森田学教授、大学院生の大森智栄らの研究グループは、同大保健管理センターの岩崎良章准教授と共同で行った横断研究で、第二大臼歯の生え方に異常がある人は咬みあわせの異常が多いことを発表した。 研究の対象者は18、19歳の大学生2205人。通常、大学生となる年齢では上下左右に計4本の第二大臼歯が生えている。しかし今回の研究で、第二大臼歯が1本以上未萌出の者が18人、半萌出の者が240人もいた。 この結果について研究グループは、生える方向への障害や生えるためのメカニズムの欠損が挙げられるとしている。咬み合わせに異常があることで、第二大臼歯の前後に十分なスペースがなく、生える方向への障害が生じたのではないかということだ。 また、横断研究のため因果関係があるとは言えないとした上で、「咬み合わせを正常にすることで、適正な時期・場所に歯が生えるようになるかもしれない。また、第二大臼歯の生え方が悪いと、第一大臼歯の歯周病に影響を与えてしまう可能性も見出しているので、第二大臼歯が正常に生えることは歯の疾病予防にもつながる」と森田教授は述べている。岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 予防歯科学分野森田 学 教授かみ合わせの悪い者は正常な者と比べて12歳臼歯の生え方が異常(まったく生えていない・正常に生えていない)になるリスクが有意に高い。かみ合わせの悪い者正常なかみ合わせの者かみ合わせの悪い者正常なかみ合わせの者オッズ比■12歳臼歯の生え方が異常になるリスク1234男性女性12歳臼歯の生え方が異常になるリスクが3.9倍12歳臼歯の生え方が異常になるリスクが3.2倍ハードチーズにむし歯予防の効果あり。口内の酸性化を防ぎエナメル質を保護。 カルシウムが摂取でき、健康に良いとされているチーズだが、最近の研究によりむし歯予防にも効果があることが判明したという。WHO(世界保健機構)も、むし歯になるリスクを減らす食べ物として、シュガーレスガムと並んでハードチーズをトップに上げている。 アメリカの研究機関『Academy of General Dentistry』は、12歳から15歳の子どもを3つのグループに分け、各グループの歯の表面に付着している歯垢のpH値を測定。それぞれのグループにチェダーチーズ、無糖ヨーグルト、牛乳を食べさせた。その後、口をゆすぎ、歯の表面に付着している歯垢のpH値を10分後、20分後、30分後と測定。その結果、ヨーグルトと牛乳を摂取した子どもはpH値に変化がなかったが、チーズを食べた子どもは食後のpH値が高くなった。この研究機関によると、チーズはpH値を調整する唾液の分泌を促進するため、アルカリ性が強まるのではないかとのこと。 また、チーズに含まれるリン酸カルシウムがエナメル質の脱灰化を減少させ初期のむし歯の再石灰化を促すこと、タンパク質のカゼインがエナメル質を保護し、ミュータンス菌の付着を抑制するとも言われている。食後にハードチーズを2〜3口よく噛んで食べると、唾液にチーズの成分が溶け出して効果的とのことだ。 これまで、ヨーグルトの乳酸菌が歯周病予防に効果があるとの研究結果もあったが、チーズにも意外な効果があったことが判明した。むし歯の原因は食事にもあるというが、食べ物に対してさらなる研究に期待したい。

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です