Dentalism No.20
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23に繋ぐ。その相手は歯科医師かもしれないし、福祉用具専門相談員かもしれないし、PT(理学療法士)やOT(作業療法士)かもしれない。そうやって解決をしていくために、夜な夜な集まって勉強しています。終わった後の飲み会がまた楽しいんですよね(笑)伝多朗 訪問歯科に長年携わってこられたネットワークが活きているのですね。困難も多かったと思いますが、何が先生を訪問歯科に引きつけたのでしょう。五島 (訪問を)始めちゃったから。そこに困っている患者さんがいるからですね。大学の補綴科では痛くて噛めない患者さんを数多く見てきましたが、訪問で現場(ご自宅)に行って「入れ歯を治すことが、こんなにも意味のあることだったんだ」と実感し、多くの患者さんと接するうちに、歯医者になったことを一生後悔することはない、と思えるようになっていました。若い頃は技術を磨くことが患者を幸せにすることだと思っていましたが、技術は患者さんを幸せにするために活かすもの。そう考えると目標もたてやすく、自分の実力も活かしやすいと気づかされたんです。伝多朗 訪問歯科へ足を踏み入れるベースというか、ルーツはどこにあったのでしょうか。五島 たぶん父親の影響でしょうね。広島で整形外科医として小さな診療所を開業していたのですが、正月でも呼ばれて往診に出かけていました。子どもの頃、2度ほど往診について行ったことがあるのですが、とてもアットホームな雰囲気だったことを覚えていますね。今は後輩の病院の健康相談室を手伝わせてもらっているようですが83歳で現役です。介護予防のためにも、まだまだ頑張ってもらわないと(笑)歯科医師で奥様の登世子さんと共に自転車をこぎ、まさに二人三脚で始めた訪問歯科診療は、家族や介護のかたち、口から食べること、生きることを支えています。教科書やマニュアルがないところで奮闘する日々は、これからも続きます。この日、関連する別の会合が控えているにもかかわらず熱く語り、『どん底』のオリジナルカクテル「ドンカク」をボトルで飲み干した五島先生。奥様と電話で連絡を取り合いながら、次の会合へと向かわれたのでした。五島朋幸(ごとうともゆき)ふれあい歯科ごとう代表。新宿食支援研究会代表。1965年広島県出身。日本歯科大学卒業。1997年より訪問歯科診療に取り組む。2003年ふれあい歯科ごとうを開設。ラジオ番組「ドクターごとうの熱血訪問クリニック」パーソナリティーを努める。2014年12月25日に新装版となった著書『愛は自転車に乗って 歯医者とスルメと情熱と』(大隈書店)は、2007年に一橋出版から刊行された本を底本として最小限の校正を加えたほか、あとがき「変わったこと 変わらないこと」を追加している。この後、「ドクターごとうの訪問歯科シリース」として、第2弾、第3弾の出版も予定されている。(左)『どん底』で60年近く愛されている「Mixピザ」(1300円)は、たっぷりのチーズが人気の自慢の一皿。そのほか、「林さんライス」や「マッシュルームのプランチャ」、「ピロシキ」など、老舗洋風居酒屋ならではの国や時代を越えたメニューが幅広くラインナップしている。

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